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NHK大河ドラマ「天地人」
妻夫木聡さんインタビュー3
「天地人」には、なんか運命を感じているんですよ

―― 北村さんとご一緒にお芝居しての感想はいかがでしたか?
すごくいいですね。フィーリングが合うというか、やっぱり心と心が通じ合わないと、芝居って成立しないものだと僕自身は思ってるんですよ。なんだけど、景勝という人物と兼続という人物って、そんなに言葉がなくてもお互いがお互いを分かり合えてる、そういう濃い結びつきというか、心の結びつきというのがあると思うんですよ。それと同じく、北村さんとも、あまり言葉を発しなくても、「このシーンはこうしましょうよ」とか話さなくても、なんか出来るというか、すごくグッと気持ちが入って芝居できるんですよね。その辺は、実際の関係ともかなり似ているんじゃないかな、と思います。きっと北村さん自身も、よくわからないと思うし、僕自身も、はっきりと形のないものだから言葉では説明できないけど、そういうフィーリングの良さというのは確実にあるんだと思いますね。
―― 常盤貴子さんや長澤まさみさんをはじめ、女性陣との撮影はいかがでしたか?
お船のイメージは、原作のイメージで見ると「違う!」って言っちゃう人もいると思うんですけど、でも女性の真の強さというものを常盤さんを通して、お船は特に伝えられると思うんですよね。だから、意地悪なところもあったりするんですけど・・・おてんばだったりとか(笑)。常盤さんは元々、すごく女性らしさを持ってらっしゃる方だと思うので、ちょうどお船というものと融合できてるんじゃないかなって思います。現代の女性が共感できる女性らしさや強さを持ったお船になるんじゃないかなと思いますね。初音に関しては、私事なんですけど、まさみちゃんとは「涙そうそう」で、兄貴役でやっていて。今回の初音とは、原作ではいろいろあったりするんですけど、その部分もまだ脚本が出来てないんでわからないんですけど、出会いのシーンとかを撮っていたりして、まさみちゃんのカットとかを見てると、「はー、まさみも大人になったんだな」って、すごく兄貴的な目で見ちゃって、「いかんいかんいかん、今回はそういうんじゃないから」って(笑)。なんとか切り替えなきゃってがんばってるところですね。
―― 過去の大河で好きな作品、改めて見てみたい作品をお聞かせください。
「信長」ですかね。ガキの頃だったのであまりちゃんとした印象はないんですけど、はっきりと物語とかを覚えてはいないんですけど、緒形さんが演じる信長というのが、信長ってどうしても「非情」なイメージが強いと思うんですけど、非情の中にも、野心とかそういうことじゃなく、本当は和の心を持ったというか、本当の平和を取り戻すためにはそういう風にならなくてはいけないという思いが、僕自身すごく心に残っていて、子どもの頃信長のイメージって「いい人」だと思ってたんですよ。めちゃくちゃ。勝手にそれだけのイメージで。で、歴史というものをちゃんと学びだして、「えー、こんなこともやってたんだ」って。いろんなことやってる人なんだなって、人って感じようによっていろんな風に変わると思うんだけど、だからこそ、ドラマって簡単な思いでは作れないよなっていうのは今あるし。また全然話変わるんですけど、僕がすごい印象に残ってたのは、「秀吉」の最後の桜がワーっと散る中、竹中さんが鼻水たらしながら、泣きながらワーってやってるシーンがあるんですよ、舞ってるというか。そのシーンがすごく印象に残っているんですよ。その話をスタッフの方と飲んでる時に話をしたら、今回撮影のチーフとして入っているクマキさんっていう方がいて、その方と話をしていたら、「はじめてオレがやった作品なんだよね、チーフとして」って。それで、すごく繋がりを感じてしまって、その頃僕はまったく役者なんか目指してもないし、考えてもなかったんですよ、俳優やってるなんてことが。でも、そのシーンだけやたら覚えていて、そのシーンを話したら、たまたまその人が初チーフだったっていう、なんかすごく僕自身、昔から何がラッキーだったかっていうと、人との出会いなんですよ。だから「一期一会」っていう言葉がすごく好きで。「あー、ここにもまた一期一会があった」と思って。だから、なおさら「天地人」っていうのは気合いが入ってやれてるんですよね。そういう小さい話もあるんですけど。なんか運命を感じているんですよ。なんかやるべくしてやってるんだなって思えています。

