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ペリー荻野的TV! TVコラムニスト・ペリー荻野が気になるアノ人を語る!

2009年11月19日更新

Vol.013 遠藤憲一が「貴公子ジュニア」だった頃

 2009年の「テレビ出ずっぱりオブ・ザ・イヤー」を選ぶとしたら、間違いなく候補に選ばれるであろう、遠藤憲一。今年は、「白い春」(フジテレビ系)で善良なパン屋のお父さん、「湯けむりスナイパー」(テレビ東京系)で連続ドラマ初主演と、話題も多い。

 先日、「スタジオパークからこんにちは」(NHK)に出演したときのトークはなかなか興味深かった。これまで映画、テレビ、オリジナルビデオに計300本に出演。多くが悪役で、現場でもなかなか人が寄り付かず、遠巻きにされることが多かったという。それが「白い春」では、大橋のぞみちゃん演じる、村上さちの育ての父・村上康史で、台本を読んだら、自分の役が最後までいい人だったので、本人もびっくり。また、ドラマ「白洲次郎」(NHK)では、鉄鋼会社を大きく育て、戦後の経済界の重鎮になった人物役だったのに、貿易重視の白洲(伊勢谷友介)と対立。バーで話しているうちに、喧嘩スイッチが入って、「上等じゃねえか、この野郎!」と大暴れをする。本人によると、重鎮なのに「油断するとちょっと極道が入っちゃう」らしい。なんか、いい話。

 他にも高校時代はキンキンのリーゼントだったとか、無名塾を10日で辞めたとか初耳話が多かったが、私が一番「おお!」と思ったのは、「忍者戦隊カクレンジャー」(テレビ朝日)に悪役で出ていたという話だった。

 ご記憶の方も多いと思うが、カクレンジャーは、猿飛佐助や霧隠才蔵の子孫などが出てきて、全体が時代劇調。ニンジャブラックの役でケイン・コスギが出ていた。そして例の如く合体ロボットに変身するのだが、その最終形は、なんと「城」なのである。ロボットに天守閣って。時代劇ファンの私としては、見逃せない番組だった。

 なのにどう思い出しても、遠藤憲一が出てこない。いったい何の役だったのかと思ったら、悪の大魔王の子で、妖怪界では知られた「貴公子ジュニア」だった。写真を見て、やっと思い出した。つんつんの金髪ヘアにヘビメタ風コスチューム。登場する際には、ギターをかき鳴らしてやってくる。そのギターからは破壊光線を放射。唇の色から目の下のクマまで黒がグレー。恐ろしい貴公子であった。

 今はナレーターとしても活躍しているが、1994年当時はギェ~~と妖怪声を発していたのである。ダークメイクが濃かったとはいえ、この存在感に気がつかなかったとは。私もまだまだ修行が足りない。そんなことに気づかせてくれた遠藤憲一様は、現在、「不毛地帯」(フジテレビ系)と「外事警察」(NHK)に出演中。年明けには「湯けむりスナイパー(2時間スペシャル)」と「特上カバチ!!」(TBS系)も控えている。やっぱり「出ずっぱりオブ・ザ・イヤー賞」ですね。決定。

ペリー荻野 プロフィール

TV業界に精通するコラム二ストであり、女流時代劇研究家でもある。週刊ポスト、読売新聞、中日新聞、月刊サーカス、CMフォト、ESSE、スカパー!などに連載中。また、著作としては、「紋次郎も鬼平も犬神家もこうしてできた」「ちょんまげだけが人生さ」など多数出版。

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